2024年6月22日㈯の最新AIニュース、Anthropicの最新AIモデル「Claude 3.5 Sonnet」についてです。今回の最新AIニュース、ポイントは以下の通りです。
この記事のポイントは?
- Anthropicが最新のAIモデルClaude 3.5 Sonnetを発表。
- Claude 3.5 Sonnetは、Claude 3 Opusと比べて2倍の処理速度で使用コストも安価に。
- Claude 3.5は、最大200Kのコンテキストウィンドウを提供。
- 新機能「Artifacts」により、リアルタイムの表示・編集・構築が可能に。
- Sonnetは入力トークンが「1Mあたり3ドル」出力トークン「1Mあたり15ドル」トークンコンテキストウィンドウ「200K」。
2024年6月21日㈮、ダリオ・アモデイ(Dario Amodei)氏創業のAnthropic社は最新のAIモデル「Claude 3.5 Sonnet」を発表しました。このモデルは、従来のClaudeシリーズ(Claude 3 Haiku・Claude 3 Sonnet・Claude 3 Opus)よりも高い速度と知性を持ち、特にエンタープライズ向けの作業に最適化されています。
Claude 3.5 Sonnetは、以下のような新たな業界ベンチマークを設定しています。
- 大学院レベルの推論力 (GPQA)
- 学部レベルの知識 (MMLU)
- コーディング能力 (HumanEval)
これらの項目において、ニュアンス・ユーモア・複雑な指示を理解する能力が著しく向上し、より自然な表現を実現できるようになりました。また、Claude 3.5 Sonnetは、Claude 3 Opusと比べて2倍の処理速度で使用コストも安価になっています。Anthropic社の社内エージェントコーディング評価では、OpenAI社のGPT-4oやGoogle社のGemini 1.5 ProやMeta社のLlama-400bとの比較をしてもほとんどの数値が競合を上回る結果となっています。
Claude 3.5 Sonnetは、発表時点からClaude.aiとClaude iOSアプリで無料利用できます。Claude ProとTeamプランの加入者は、無料プランユーザーと比べて大幅に高いレート制限で利用できます。また、Claude 3.5 SonnetはAnthropic API・Amazon Bedrock・Google Cloud のVertex AIからも利用できます。Claude 3.5 Sonnetの各トークン使用料は以下の通りです。
- 入力トークン:1Mあたり3ドル
- 出力トークン:1Mあたり15ドル
- トークン コンテキスト ウィンドウ:200K
Claude 3.5 Sonnetで特に注目を集めたのは、新機能の「Artifacts」でしょう。「Artifacts」はClaudeとユーザーのやり取り方法を拡張する新機能です。
ユーザーがClaudeにコンテンツ生成を依頼すると、その回答結果や途中処理の様子が会話横の専用ウィンドウに表示されます。これにより、リアルタイムの表示・編集・構築が可能になり、使用感からも他競合生成AI製品から一目置かれ、Xを中心に各種SNS上で注目が集まっているのです。
Anthropic社は安全性とプライバシーへの取り組みにも触れ、児童の性的虐待を防止するための技術を開発する非営利団体「Thorn」の児童安全の専門家からフィードバックを受けて分類子の更新とモデルの微調整を行っています。また、ユーザーが許可しない限りはデータがモデルのトレーニングに使用されることはありません。
Anthropic社は、数か月ごとのインテリジェンス・速度・コストのトレードオフ曲線を大幅に改善することを今後の目標に掲げています。公式発表ではすでに今年後半にClaude 3.5 HaikuとClaude 3.5 Opusをリリースする予定と明かしています。
出典:『Claude 3.5 Sonnet』(https://www.anthropic.com/news/claude-3-5-sonnet)
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