2024年5月14日の最新AIニュース、OpenAIによるGPT-4の大規模アップデートの速報です。今回の最新AIニュース、ポイントは以下の通りです。
この記事のポイントは?
- ChatGPTの最新モデルGPT-4o(オムニ)がリリース。
- ChatGPTのデスクトップアプリがリリース。(macOSが先行、Windowsは2024年度後半予定)
- GPT-4o(オムニ)は、GPT-4 Turboより、高速・50%安価・5倍のメッセージ制限緩和。
- GPT-4o(オムニ)は、音質向上・レスポンス速度向上・視覚的情報の機能性向上。
- GPT-4o(オムニ)は、無料ユーザーも一部条件ありで使用できる。
- 無料ユーザーも、これまで有料ユーザーのみだった7つの機能が使えるように。
太平洋標準時間(PST)の2024年5月13日㈪午前10時(日本標準時間(JST)2024年5月14日㈫午前2時)にサム・アルトマン(Sam Altman)氏創業のOpenAIがGPT-4の大規模アップデート情報として「Spring Updates」を開催しました。発表はOpenAIの公式Youtubeチャンネルにてライブストリーミング配信され、世界中で注目を集めました。
「Spring Updates」は約30分の発表時間で、OpenAIのCTO(最高技術責任者)であるMira Murati(ミラ・ムラティ)氏によって以下のような流れで新機能の発表が行われました。
最初の発表は、ChatGPTのより自然でやり取りしやすいUIへのアップデートだけでなく、デスクトップアプリのリリースも発表。ChatGPTと画面共有しながら会話を進めたり、会議に参加させて意見を求めたり、面接中の補助作業にも役立つとしています。特定の作業についてのサポートを促すということも可能です。簡単なキーボードショートカット(Option + Space)を使えば、リアルタイムでChatGPTに質問することもできます。発表があった2024年5月14日㈫時点からmacOSアプリをPlusユーザーに展開し、今後数週間でさらに広く利用できるようにする予定となっています。(Windows版は2024年後半リリース予定)
なお、UIの変更とデスクトップアプリの利用は、有料ユーザーと無料ユーザーで区別はなく、どちらもアップデートの恩恵を受けることができます。
Plus users will get up to 5x higher limits, and earliest access to features like our new macOS desktop app and next-generation voice and video capabilities. pic.twitter.com/9smAHkgvhn
— OpenAI (@OpenAI) May 13, 2024
そして、待望のChatGPTの最新モデルに関する発表です。GPT-4に次ぐ最新モデルはGPT-4o (「オムニ」の「o」) と名付けられ、テキスト・音声・画像のあらゆる組み合わせの入出力が可能になり、対話能力が大幅に向上しています。音声入力に対する反応は232ミリ秒(平均320ミリ秒)で従来モデルよりも高速化し、OpenAIはこれは人間の応答時間とほぼ同じであるとしています。更に、API利用時の価格はGPT-4 Turboの50%安価になっていたり、GPT-4 Turboのメッセージ制限より使用上限が5倍も緩和されていたりする点も今回のアップデートにおける重要なポイントです。
GPT-4o (オムニ) は無料ユーザーも使用可能となっており、2024年5月14日㈫時点から順次使用が可能となります。なお、無料ユーザーは用途と需要に応じて利用制限があり、制限に達すると自動的にGPT-3.5に切り替わります。(GPT-4は引き続き有料ユーザーのみ利用可)
GPT-4oのビジョンと音声機能のライブデモでは、多言語のほぼリアルタイム翻訳(遅延はほとんどなし)や、スマホの映像を介した計算の実演が行われました。計算の実演では、手書きの数学問題を理解し、計算をサポートするというシーンが配信されています。また、それらをサポートする際の音声が非常に人間らしい声質になっており、途中で音質を変えたり歌を歌わせるなどのシーンもあり、音質の向上もアピールされました。
OpenAIは「高度なAIツールをできるだけ多くの人が利用できるようにすること」という使命を果たすべく、無料ユーザーにも以下の機能を解放するとしました。実装は今後数週間で完了されるとし、無料ユーザーもさらに利便性が向上します。
OpenAIの公式サイトにて、GPT-4oには安全性を確保するためにトレーニングデータのフィルタリングやモデルの動作調整が組み込まれており、音声出力には新しい安全システムが導入され、モデルは中リスク以上の評価を受けていないとしている。また、外部専門家と協力し、偏見や誤情報のリスクを特定し、対応策を構築。オーディオモダリティも慎重に管理されており、そのうえでテキストと画像の入出力が行われているとし、今後も安全性の確保に努めるとしている。
「Spring Updates」の様子はOpenAの公式Youtubeから確認できます。
出典:
『Introducing GPT-4o』(https://www.youtube.com/watch?v=DQacCB9tDaw)
『Spring Update』(https://openai.com/index/spring-update/)
『Hello GPT-4o』(https://openai.com/index/hello-gpt-4o/)
『More tools for ChatGPT free users』(https://openai.com/index/gpt-4o-and-more-tools-to-chatgpt-free/)
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